消防設備について
消防用設備とは、一般的に自動火災報知設備などの『警報設備』、消火器などの『消火設備』、避難はしごなどの『誘導・避難設備』に大別されており、消防法や関係政令で規定されている、「消防の用に供する設備、消防用水及び消火活動上必要な施設」の総称です。
やや関係法令などが異なりますが、防火シャッターなども消防用設備に含まれます。
警報設備
●自動火災報知設備
火災が発生した初期段階で、それを自動で感知し報せる設備です。自動火災設備を起点として、ポンプやスプリンクラーを順次作動させ、初期消火を行います。
●ガス漏れ火災警報設備
ガズ漏れなどによってガスが充満し、ガス爆発が起こると非常に大きな被害が出ます。その防止のために、延べ面積1000平方メートル以上の広さを持つ地下施設などにはガス漏れ火災警報設備必要になります。
ガス漏れ検知器はガス燃焼器やガス管が外壁などを貫通する付近に設置されます。都市ガスが使用されている場合は空気よりも軽いため天井に、LPガスの場合は空気より重いため床面から30cm以内で、給気口を避ける形で設置されます。
●漏電火災警報設備
建築物の600V以下の低圧電路の漏電を自動的に検知し、表示・警報することで建築物の管理者や居住者によって報せ、漏電火災を防止するための設備です。
この設備は、「建築法規に定める建築物のうち、一定の面積を有するもの」または「契約電流が50Aを超えるもの」が設置の対象となります。
●感知器
熱感知器や煙感知器、炎感知器などがあり、それぞれの分野で異常を感知し、受信機に伝達する機能があります。
●受信機
受信機は、感知器などからの火災信号やガス漏れ信号を受信して、火災灯や音響装置、火災発生地区表示灯などを自動表示し、火災を報せるもので、防災センターに設置されています。
●地区音響装置
地区音響装置は、感知器などの作動と連動して音声などで火災を地区に報せるための装置です。ただし、高層建築の建物等の場合は全館で一斉に鳴らしてしまうと住人が混乱してしまう恐れもあります。そのため区分鳴動という、火災時に危険性のある区画のみに区分して音響装置を鳴らす方法が取られていたりもします。
●通報用火災報知器
病院や福祉施設、ホテルや旅館といった就寝施設は、火災が発生した際いかに素早く消防機関に通報することが出来るかがとても重要になります。
そのため施設の防災センターから消防機関に通報できる装置の設置が必要です。
ただし、消防機関などから著しく離れた場所にある施設や、とても近い距離にある施設においては、これの設置が免除されています。
消火設備
消火設備には、手動で操作する消化器や屋内消火栓設備、天井に設置するスプリンクラー設備、屋外に設置される屋外消火栓設備、そして特殊消火設備などがあります。
誘導・避難設備
●避難器具
設置においては、操作のためのスベースと避難器具を使用して地上に降下するための
また、
●誘導標識
また、
●誘導灯
誘導灯とは、
避難する方向を示すビクトグラムが描かれ、停電時には自動的に非常電源によって点灯されます。
誘導灯の大きさや明るさは、
映画館やホール、百貨店やモールなどのような不特定多数の人が出入りする施設では、原則としてすべての建物に誘導灯を設置する必要があります。
また、
●非常用照明
非常用照明は、 停電時に点灯して一定の明るさを確保することにより、避難がしやすいよう助けるためのものです。